第二夜 洋梨の下着
夫に拒否られていることに気づいたわたしは 女性としての魅力を磨けば 振り向いてもらえるんじゃないかと必死でおしゃれをした。
ちょっぴりセクシーな下着を買い揃えたり、 めずらしく化粧をしてみたり、 ヘアアレンジも見様見真似でいろいろ挑戦した。
しかし夫は一向にこちらに興味を示さない。
気づいてもらおうと着替えを忘れたふりをしてわざわざ下着姿で夫の前をうろうろしてみたりもしたがやはり無反応。
もう直接聞いてみよう、と感想を聞くと
むしろ夫の口から飛び出してきた言葉は残酷なものだった。
「ちんちくりん」「何をしても滑稽なだけ」「似合ってない」
からかって言ったのかもしれない、 だけど本気でおしゃれをしたつもりだったわたしの心はズタズタに引き裂かれた。
あ、女性として見られてないんだなと思った。
いろんなことを期待しながらおしゃれをした自分が惨めでかわいそうで大嫌いだった。
これはわたしの努力不足という問題ではないなと気づいた。
気に入って買ったちょっぴりセクシーな下着は 惨めな思いとともにタンスの奥にそっと隠した。
いつか日の目を見ることを願って